2010年03月17日

市民参加の落とし穴 その2

 市民参加について引き続き述べて行こうと思います。今回は心理学的側面から市民参加のあり方を考えたいと思います。
 私は現在までの経験から、今のところ市民参加を設える際に心理学的に考慮すべき要件が二つあると考えています。
 
 
その1.環境と与えられた役割によって人間の行動は大きな影響を受ける
 これは市民参加に限ったことではなく、あらゆる組織内の人間関係(会社や学校など)でも起こっていることです。同じ人でも、与えられた環境と役割によってまるで人間が変わったようになってしまう事があります。
 有名なスタンフォード大学刑務所実験などでも明らかなように、環境と役割によっては日ごろおとなしく温和な人が、残虐で非道な事を平気で行う事が十分にありえるのです。市民参加においても、設えによって参加者がとても批判的で非建設的になることもあれば、互いに協力して前向きに課題を解決するようになることもあるのです。

 その2.人間は自分で考えて決めた事に関してモチベーションが高くなる
 産業カウンセラーの資格を取るときに一番最初に勉強したことの一つです。自主性を尊重する事が業務効率を向上させる近道である・・・と言う内容だったと思います。これは市民参加についても同じで、参加市民が「自分たちがイニシアチブ(主導権)を持っている」事を実感していただく事がとても重要になります。それによって満足度のとても高く、且つ参加度の高い市民参加が実現します。

 上記二つにの条件を満たす形で市民参加の設えを作り出すことは簡単なことではありません。それなりの知識と経験が必要です。逆に言えば、市民参加の成功の可否は事前準備の段階でほぼ80%が決まっていると言ってもよいでしょう。
 次回はこの二つの視点から市民参加の手法についての考察を進めてみたいと思います。
posted by こばりけんいち at 13:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 市民討議会の記事
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/36465078
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック