2008年09月29日

東京外かく環状道路中央ジャンクション三鷹地区検討会(第2回)を傍聴してきました

 平成20年8月23日、24日に行われた第一回目に引き続き、9月27日、28日に第二回目の中央ジャンクション三鷹地区検討会が開催されました。前回は会場の関係で傍聴人数を制限していましたが、今回は自由参加ということで28日の朝から行ってきました。
 
 事業としての設えについてはさすが三鷹市だなと思いました。市民の参加しやすい環境づくりや至れり尽くせりの配慮の仕方は行政の対応としては最高の部類に入るのではないかと思います。
 
 一方で、以前もこのブログに書いたとおり今回の討議会には無作為で集まった70名の市民に加えて30名の利害関係者を含む人たち(正確に言えば中央ジャンクション三鷹地区検討会(中央・三鷹地区検討会)準備・運営会議のメンバー)が含まれています。また、無作為参加市民に対しては報酬は支払われません。
上記の二点において本討議会は三鷹市で過去二回行われた市民討議会(みたかまちづくりディスカッション)とは明らかに手法が異なります。

 傍聴していても、今までの市民討議会(他市での事例も含む)と話し合いの進行内容や発表内容がはっきり異なっていました。


 まず、利害関係者を含む運営会議のメンバー(非無作為抽出者)はほぼ均等に各グループに散らばっていました。そのため、彼らが各グループの話の中心やリード役になっているように見えました。そして発表の際にはどのようなタイプの運営会議メンバーがグループにいるかによって討議の内容や結論がまったく変わってしまうということがはっきりとしました。建設反対派の自然保護団体系の運営会議メンバーがいるグループは「三鷹ジャンクション建設白紙撤回」という結論を出し、農業地権者系の運営メンバーがいるグループは「農業補助金の支給大幅増額」を訴える。しかも、発表内容も詳細でかなりの専門用語が使われ、その道のプロの方のように見えました。とても一般市民の方の発表とは思えませんでした。
 
 本来の市民討議会は100%無作為の市民で行われるので、今回のように特定の知識と思想・意見・権益を持った方がグループに多数いるという状況はまず起こりえません。全体の30%弱とはいえ、利害関係者(いわゆるステークホルダー)が中に入るとどんなことが起こりえるのか今回見せつけられました。傍聴している私には「市民討議会」ではなく、ステークホルダーの方々による「市民説得会」に見えました。参加している無作為抽出市民の方々をどれだけ自分の意見に引き込めるかをステークホルダーの方々が競っているかのようにさえ見えました。


 市民の無償参加の部分はともかくとして、無作為抽出の一部でも瓦解させると市民討議会の本質が大きく崩れるということが良く分かりました。練馬区と調布市では既にステークホルダーの方々だけが集まって行うワークショップが開催されており、三鷹市だけが完全無作為抽出を行うことは国土交通省が反対し実現できなかったと聞いています。そのため、今までの市民討議会とは一線を画する形で「市民討議会方式を使ったワークショップ」となったようです。みたかまちづくりディスカッションのメンバーの方々はどんな思いで今回の結果を受けとめているのだろうと思いました。
 
 細かい点も含めて気になる点がいくつもありましたが、何より上記の点が最大の課題点と思いました。今後、市民討議会が普及していく中で今回の事例が模範例とならないことを願います。今回は市民討議会ではなくワークショップです。まさか国土交通省の人たちが今回の討議方法を「市民討議会のスタンダード」だと思い込んで普及を進めるなんてことはないですよね・・・。

 いまは「賢明なる三鷹市の清原慶子市長と三鷹市民の人たちのことのことだから、きっと何か考えがあって今回のワークショップを進めたに違いない。」と考えています。来年は今までどおりのかたちで「みたかまちづくりディスカッション2009」(市民討議会)が開催されることを楽しみにしています。
posted by こばりけんいち at 01:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 市民討議会の記事
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